東海道ウォーク二日目は、午前8時過ぎ、JR石部駅からスタートした。
その石部駅の前には東海道をテーマとした広場が出来ていた。
2001年に東海道を歩いた時は、旧東海道の道筋からは少し離れている石部駅には立ち寄ることなく通過したため、そんな広場があったとは気が付かなかった(か、その後に出来たか、、?)。
そして、その広場の中には、大きな石板に五十三次の道筋と歌川広重が描いた五十三次の絵の代表作が彫り込まれていた。
そんな様子を見ると、旧宿場内はほとんど昔の面影を残していない石部宿だが、駅前だけが江戸時代は五十三次の宿場であったことを町としてアピールしていると言うことが感じられた。
旧東海道の昨日の最終地点まで戻って歩き始めると、そのすぐ先には「西縄手」の案内板が立っていた。
それによれば、その辺りが石部宿の西側の出入り口だったと言うことだった。
石部は昔から金や銅、黄銅鉱が算出したところで、現在でも町の近辺の山で採掘作業がされている様子が見ることが出来た。
旧道を歩いて行くと、道の左右には採掘現場があったり、そこで採掘された石を処理しているような工場が見えていた。
また、旧道の左手の山が大きく削り取られていたのが印象的だった。
その後、JR草津線の線路に沿うように歩いて行くと、伊勢落や林と言う集落を過ぎた先で、「国宝地蔵尊」と掘られた石碑が前に立つ門が現れた。
そこは、福正寺(法界寺)と言う寺で重要文化財の木造地蔵菩薩立像が安置されていた。
そしてそこに立っていた案内板には、
「法界寺の本尊である当像は、僧形の丸い顔で、半眼・閉口し、のう衣の端を右肩に懸け、偏衫と裳を着けて直立する。 現状では右手に錫杖、左手に宝珠を執る。(中略)ここの六地蔵の地名となった六体の地蔵像の一体であると伝わる。」と書かれていた。
その菩薩像は、門を潜った先右手の堂の中に安置されていた。
ところで、その菩薩像は案内板には「重要文化財」と書かれているが、門前の石碑には「国宝」と彫られているのは、何とも妙な気がした。
その六地蔵跡を出て進むと、その先には「旧和中散本舗」の建物が建っていた。
ガイドブックによれば、
「和中散は生薬を粉にしたもので、主に胃腸薬として重宝され旅の必需品となった。 徳川家康が腹痛を起こし、これを飲んで回復したおり、『和中散』と名付けたと伝えられる。」と書かれていた。
徳川家康は、自身でも薬を調合していたと言うことを聞いたことがあるが、健康にはかなり気を使っていたんだろうか。
また、旧和中散本舗の建物の向かいには「大角家住宅隠居所」が残っていた。
これも国の重要文化財で、江戸時代中期に建てられたと言うことだった。
これは奥行き七間(12.9m)の入母屋造りで、旧和中散本舗の建物が小休本陣として使われている間、大角家の家族が住んだ家と言うことだ。
その先は単調な道が続き、約45分進んだところで後ろから声を掛けられた。
振り向くと、メンバーのSさんやIさんが少し後ろで立ち止まっていて、道路の右側に立っている小さな石碑のようなものの写真を撮っていた。
気が付かないうちに、一人、少し先を歩いてしまっていたようだった。
それで他の皆さんがいるところまで戻ると、そこには「東経136度 子午線」、そしてその右横の面には「北緯35度01分22秒」と書かれた小さな石碑が立っていた。
旧東海道のこととはほとんど関係ないからか、最近立てられたものだから記載に間に合わなかったのか、いずれにしてもガイドブックには記載されていなかったのので、そこは全く気が付かずに通り過ぎるところだった。
そこを過ぎた先は「上鈎」、「川辺」と言う集落を過ぎた。
ところが、恥ずかしながらその「上鈎」と言う地名の呼び方がわからなかった。 それで気になってあちこちを見ていると、その文字に読み仮名を当てている看板を見かけた。
それによると、「上鈎(=かみまがり)」と読むんだそうだ。
漢字は難しい、、、と改めて思った。
そしてその先の「川辺」と言う集落に入ったところで、幕末期に日本に来た「シーボルト」が江戸に行ったその帰りに立ち寄ったと言う「善性寺」と言う寺の前で写真を撮っていると、Iさんから「この集落の川辺と言う名前は、カワベではないようですよ・・・」と声を掛けられた。
それで今度はその集落の読み方を探していると、それが「川辺」と書いて「かわづら」と読むと言うことがわかった。
いやはや、、、
(「かわづら」ねぇ~~、、、そりゃぁ~、どう読んだって「かわづら」とは読めないよね・・・)と思った。
その先、「目川」の集落を過ぎた先で「岡」と言う集落に入ると、「田楽発祥の地」と言う石碑が立っていた。
2001年に歩いた時には見落としたのか、その後に立てられたのか、、、
いずれにしても今回初めて見る石碑だった。
それにしても、ここが田楽発祥の地?、、、ホントにそうなんだろうか?
・・・
以下、続く・・・。