阮朝王宮の観光を終えると、時間的には少し早かったが、フエ市内のレストランで昼食を摂った。
日程表には、この日の昼食は「麺料理のブンボーフエ」と書かれてあったので、予めガイドブックでチェックして楽しみにしていた。 いわゆる名物料理だ。
そのブンボーフエとは、「フエの名物麺で、太めで柔らかい米麺にスパイシーなスープがイケる。 激辛ファンにはたまらない」と書かれていたが、出て来た麺料理は小丼くらいの器に少しだけと言う量だった。
ラーメンやうどん、そばなどの麺料理を食べ慣れている日本人にとっては、明らかに少ない量だと思うだろうが、この他にも次から次へと料理が出て来た上、最後の方には「ご飯」まで出て来たので、日本での麺料理とは位置づけが違っているんだろう。
と言うか、日本のように、丼一杯を食べればそれで終わり、と言うようなものではないと言うことなんだろう。
それと、最後に出て来たのが「宮廷デザート」と言うことだったが、これが?、、、と思うようなものだった。^_^;
また、この昼食はベトナムに来て2回目の昼食で、夕食を含めると3回目の食事になるが、少量ずつ出て来る料理はいろいろ食べることが出来てよかったが、「ご飯」がほとんど最後に出て来るのが如何にも食べにくく、、、と皆さんからも不評だった。
即ち、、、どのレストランの食事の時にも、日本的には「おかず」を食べ終わった後に「ご飯」が出て来るので、「白米」だけを後で食べると言うのはいかがなものかと、、、。
と言うことで、その後は添乗員さんがレストラン側にその要望を伝えてくれたようで、早目にご飯が出て来るようになった、、、^_^;
食事が終えて外に出ると、天秤棒を担いだ女性が近くを通りかかった。
それで我々が写真を撮らせてもらおうと思って声を掛けると、その女性はその天秤棒を下ろしてそこで商売を始めた、ようだった。
我々が彼女が持っていた野菜を買おうとして声を掛けたと思ったんだろう。
しかしその様子は、ざるに載っていた野菜を売りつけようと言うものではなく、売る気があるんだかどうだかよくわからないようなものだった。
何だか、その気もないのに、その女性に声を掛けたのが申し訳ないようにも思ってしまった。
そうこうしているうちに、レストランの前にバスがやって来た。
バスに乗り込むと、一路「ホイアン」に向かって移動した。
そして、途中一か所、リゾートホテルにトイレ休憩で立ち寄り、午後3時過ぎにはホイアンの町に入った。
ところで、途中で6,280メートルとベトナムでは最長のトンネルを通ったが、そのトンネルは日本の間組が造ったものと言うことだった。
そう言えば、東トルコ(だったと思うが)を移動中にもトルコの中では珍しく長いトンネルを通ったことがあったがそのトンネルを造ったのも日本の建設会社だと聞いた記憶がある。
そんな話を聞くと、世界中で日本の企業が活躍している様子が改めて伺えると言うものだ。
ホイアンに入ると、まずは「タンロイ」」と言うシルクと刺繍の店に入った。
その店は今まで途中で立ち寄った土産物店で売っていたベトナム土産、と言うか特産?の、刺繍で出来た絵を作っていた。
と言うか、その店は工場直売のような店だった。
実際、店の中には蚕がいたりその蚕から糸を紡ぎ、撚る道具などもあった。
また、我々の他にも、次から次へと団体が入って来て、その都度係員が付いて、蚕から製品になるまでの流れを説明していた。
説明が終わった後店内で白地の綿の生地に刺繍がされた製品を見たが、どうにも売り物と言うには出来が今一のように感じた。
が、シルク絵の出来は素晴らしいものだった。
目の前でシルク絵を刺繍している女性の仕事を見たが、はがき大くらいの小さな見本の写真を見ながら一本一本糸を通して行く。
この仕事を見たら、店で売っている作品の値段は決して高いとは思わなかった。 いや、むしろ安いんだろう。
が、如何せん、買って帰っても飾るスペースが我が家にはなかったのだ、、、^_^;
女性のツアー客の中には刺繍の製品、テーブルクロスやちょっとした小物などを買っている人もいたが、自分にとっては今一興味がなく、その後はいつものように時間を潰すだけだった。
・・・
当初の予定では、ホイアンの市内観光は翌日の四日目の予定になっていたが、時間に余裕が出来たためか、この日に行うと言うことになった。
それで、その刺繍とシルクの店での「ショッピング」の時間を使って、ガイドのルンさんは「シクロ」を手配していたようだった。
町が世界遺産に登録されているホイアンを、シクロに乗って移動すると言うのが、ホイアン観光のひとつの目玉になっていたのだ。
と言うことで、シルクと刺繍の店「タンロイ」を出ると店の前には、我々が乗るシクロが待ち構えていた。
この後シクロに乗って、ホイアンの町を周り、途中何か所かで観光ポイントに立ち寄ることになっていたが、これは即ち、何度かシクロに乗ったり降りたりすることになると言うことで、添乗員のIさんからは、最後、終点のところで、運転手にチップとして1ドルを支払うように言われた。
我らを乗せる25台のシクロ。
雨が降っていて大丈夫なのか?と思ったが、ばっちりと雨対策は出来ているようだった。
ルンさんに促され、どんどんとシクロに乗ってくれと言われたので、さくさくとシクロに向かうと、待ち構えていた運転手達が、「これに乗れ!」と、我々を捕まえて自分のシクロに迎えてた。
そしてその中の一台のシクロに乗り込むと、「写真を撮るよ、カメラを貸して」とでも言ってくれたんだろう、と思ってその運転手にカメラを渡すと、慣れたように写真を撮ってくれた。
今までインドやタイで象に乗ったり、エジプトでラクダに乗った際に、同じように写真を撮ってもらった時には、それはサービスの一環ではなくビジネスとして、当然のようにチップを要求されたので、この時もチップを要求されるのかな?と思ったが、そんなことはなかった。
また、添乗員のIさんに頼んでシクロに乗り込んだところを運転手と一緒に写真を撮ってもらおうと頼むと、その運転手、ニコニコしてポーズと取ってくれた。(^_^)v
シクロに乗ると雨が掛からないように足元から胸まで覆いを被せられシクロは動き出した。
シクロは人力で動く自転車の前に人が乗るスペースがある乗り物なので、動きもかなりゆっくりとしていた。
そんなシクロに乗りながら眺めるホイアンの町の眺めは、また結構なものだった。
・・・
以下、続く・・・。