ガダミスに滞在したその日の夕方は、ガダミス近郊の砂丘にサンセットを見に行った。
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4WDに分乗して砂丘に向かう
午後5時半になるとそれぞれ午後のフリータイムを過ごした皆さんが集まって、5台の4WDに分乗してホテルを出発した。
この日の4WDもトヨタ製だった。 さすがはトヨタだ。
トヨタに限らないが、海外で頑張っている日本の企業や人を見ると、その時はさすがに嬉しくなるものだ。^_^;
さて、ガダミス市街を出るとすぐに硬い路面の砂漠に入った。
その道をガタガタと揺られながら25分ほど走ると、砂丘が間近に迫って来たところで車は停まった。
その近くには、ベルベル人のトゥアレグ族のテントが張ってあって、まずはそこでお茶のもてなしを受けることになった。
トゥアレグ族のテントに入る
ところで「トゥアレグ族」とは、「地球の歩き方」によれば、「
アフリカ大陸北部の砂漠地帯に住むベルベル人系の遊牧民族」とのことで、リビアではガダメス辺りから西部にかけてのサハラに住んでいる民族と言うことだった。
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トゥアレグ族(『ウィキペディア(Wikipedia)』参照
伝統茶を振舞われる
テントに招き入れられると、早速、このテントの住人?がリビアの伝統茶である「シャイ・ビルカシュクーシャ」を作ってくれた。
このシャイ・ビルカシュクーシャは、リビアでは毎日飲まれているお茶と言うことで、
「ふたつのポットを使い、砂糖を入れたお茶を50~80㎝の高さからコップへと注ぐ。 それを5~10回繰り返すと、ビールのような気泡がたっぷりと浮かんだお茶ができあがる。 茶葉には紅茶やミントティーが使われる。(「地球の歩き方」より)」と言うもので、それを目の前で実際に作ってくれ、我々に振る舞ってくれた。
お~!、、、これが噂の「シャイ・ビルカシュクーシャ」か!
ヽ(^o^)丿
それは、見事に泡立っていた。
それと併せて、自家製の石焼のパンも振る舞ってくれた。
そのパンは焼き立ててで、少し硬かったが結構美味しかった。 が、砂が混ざっているようでジャリジャリしていた。
パン生地を作って見せてくれた
その後、別にピーナツ茶も振る舞ってくれた。
そのお茶を飲んでいると、そのテントを持つ長、それは一族の父親と言うことだったが、彼の指示で若い男性が我々の前で、今さっき振る舞ってくれたパンを作る行程を順を追って見せてくれた。
パンの生地をこね、形作って香辛料か何かを混ぜ、形が出来上がると中央に穴を開け、、、
と言うように、若い男性がそれを作り、最後には丸い形のパン生地が出来上がった。
その手伝いをしていた若い男性は、その作業を指示していた長の息子と言うことで、よく見ればテントの中には何人もの男性がいた。
彼らは皆長の息子だと言うことだった。
窯でパンを焼く
そのパン生地が出来上がると、テントの外でそれを焼く様子も見せてくれると言うので、テントを出て近くにある「窯」まで案内された。
そのパン生地は「窯」の中、、、それは砂の中にそのまま入れて上から砂をかけて、上から焼かれた炭か石のようなものを載せていた。
少し時間を置いた後、その砂をのけると、中から焼き上がったパンが出て来た。
その一連の工程を見ていて、先ほど振る舞われて食べたパンがジャリジャリしていた意味がよくわかった。^_^;
いよいよ砂丘に登る
さて、そこまで工程を見学すると、その後はいよいよ砂丘へ登って、サンセットの見学へ向かうことになった。
予め添乗員のYさんからは、歩く際に砂に足が埋まるので靴下かサンダルを持って来るといい、と聞いていたので、皆さん、そのテントの傍で靴を脱いで靴下やサンダルに履き替えた。
そして、そこからはいよいよ砂丘へと向かった。
目の前の砂丘は、そこだけでも2つか3つの山が見えていた。
沈みつつある太陽の位置を確認すると、その砂丘の山のどこからでもサンセットは見えそうだった。
それで、とにかく目の前にある砂丘を登って行った。
さすがは砂丘だ。
足を一歩踏み出す毎に、その足がずぶっと沈み込んだ。
それでも、目の前の砂丘はそれほど高くなさそうだったので、いつも歩くペースでサクサク、ズブズブと歩いて行った。
最初は皆さん、ほとんど揃って登り始めたが、段々と皆さんの歩くペースに差が出て来て、登り始めて5分ほど経った時に後ろを振り返ると、結構バラけて来ていた。
それを確認すると、もうその先はマイペースで歩いて行った。
どこかサンセットを観賞するのにいいスポットを自分で見つけて、そこで日没を観賞しようと思った。
更に登って行くと、一番手前の砂丘の頂上に着いた。
そこからでもサンセットは見物出来たが、その先にもう少し高い砂丘があったので、せっかくだからと思ってその砂丘まで行くことにした。
その頃になると、周辺にいたのは、男性のTYさんと女性のOMさんと自分の3人だけだった。
それで、次の砂丘に向かって登って行った。
その途中でひと休みした時にテントが張ってあった辺りを見ると、そのずっと奥の遠くにガダメスの新市街らしきものが見えていた。
しかし肉眼ではよくわからなかったのでデジカメを望遠にして見てみると、モニターに2本のミナレットが見えていたので、あの辺りがガダメスの新市街だろうと思った。
一番高い砂丘の頂上に着いた
テントを出発してから20分ほど登ると、その辺りでは一番高い砂丘の頂上に着いた。
その時その場に着いたのは、自分と女性のOMさんだけになっていた。
先ほどまで一緒に登っていたTYさんは、少し手前の斜面で休んでいた。
それで、(ここならいいだろう~。)
そう思って、そこで写真を撮る準備を始めた。
振り返ると、先ほどの手前の砂丘の頂上に何人かの姿が見えた。
また、そこからこちらに向かって歩いて来る人の姿も何人か見えた。
日没の時間まではまだ時間があったので、こちらに向かっている人も、その様子だと間に合うだろう。
そうこうしているうちに、TYさんが頂上に到着し、その後もKWKさんやSTさん、そして途中で休んでいたKWさんが頂上にやって来た。
そして、日没までは間に合うかなぁ~と思っていた、RYさんもあと少しで日没が始まると言うタイミングで到着した。
そして、日没が始まり、皆さん、それぞれサンセットの写真を撮っていた。
最後に登って来たRYさんは、そんな日没を背景にした自分の写真をKWさんに撮ってもらっていたが、その写真が素晴らしかった。
本人もそれを見て、いたく感激していた。(^.^)
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太陽が完全に沈みきると、その後は三々五々、砂丘を降りてトゥアレグのテントまで戻った。
テントに着くと、靴下の中は砂で一杯だった。
と言うよりも、砂丘を歩いている間に靴下の中に砂が入って来て、その砂の量が段々と多くなって足先に溜まって行き、テントに着いた時には靴下の先半分くらいには砂が入っていると言う状態になっていた。
靴下の生地の目を通して中に入ってしまうほど、その砂の粒子は細かいと言うことだったんだろう。
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ホテルへ戻って夕食
再び4WDに乗ってホテルに戻り着いたのは午後7時55分の頃だった。
それは予定の時間よりもかなり遅れていたようで、ホテルに入るとその後すぐ、8時10分からレストランで夕食となった。
そこでは、最後に頂上に来て夕陽を背景に撮った自分の写真に感激していたRYさんが、その時頂上にいた人に、ノンアルコールビールやジュースを御馳走してくれた。
「皆さんのお陰でこんなにいい写真が撮れました」と言うのがその理由だった。
それくらい、ホントに素晴らしい写真だった。
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ガダメスの旧市街の見学と砂漠のサンセットの観賞が終わったので、何だかこの旅の大きな山場を越えた、、、と言う感じだった。
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以下、続く・・・。