キルギス初日の2カ所の観光を終えると、バスに乗って10数分移動して、「エリックさん」と言う人の民家で昼食を摂った。
一般の民家にて
一般の民家で食事を摂ることはこれまでにも何度かあった。
それはレストランのような商売で食事を提供する場とは違って、地元の人達と触れ合うことが出来る貴重な体験でもあった。
が、ここキルギスでは、どうも事情が今一違っているように感じた。
それは、場所によっては「レストランがない」のではないか?、、、と言うことだった。
その後の旅程の中で、「トイレがない」とか「ドライブインがない」と言うことが続いたので、もしかしたらレストランもそうそうないのではないか?、、、それでやむなく一般の民家で食事を提供してもらっているのかもしれないと思ったのだ。
言って見れば、キルギスでは観光産業がまだ充分には育ってない、と言うことなのかもしれない。
言いかえれば、旅行客を受け入れる体制がまだ整ってないのかもしれないと言うことだ。
いや、そんなことよりも、地方ではそもそも、そのような施設、即ち「店」があまりないのではないだろうか。
そのことは、キルギスに限らず、その後に訪れたカザフスタンやトルクメニスタンでも感じたことだった。
テーブルの上には
エリックさんの家には靴を脱いで入った。
キルギスでも日本と同じように室内に入るには靴を脱ぐ習慣があるのかと思った。
そして、広い部屋に案内されて中に入ると、テーブルの上にはフルーツやニンジン・キューリ・トマトなどのサラダの他に、ビスケット、キャンディなどが器に入って既に用意されていた。
キャンディはカラフルな包装紙に包まれたもので美味しそうだったが、よく見るとどうも中国製のものが含まれていた。
それに気が付くと、それを食べるのを躊躇してしまった。^_^;
また、ビスケットは湿気ていて、積極的に食べるのは憚れてしまった。
せっかく用意していただいたのにケチをつけるつもりはなかったが、そんな感じだった。
トマトやキューリのサラダは、素材そのものをカットしたもので、日本で普通に出されるものと同じだった。
また、ニンジンのサラダは、油であえてあった。
その油は後で綿実油を使っていると説明があり、その後中央アジアの他の国々で出て来た料理にも同じような油が使われていたようだった。
今回のツアーでは、その油が身体に合わないらしく、油が使われている料理のほとんどに手を付けない人がいた。
また、食中毒を警戒して生野菜には全く手を付けない人もいた。
(そんなに警戒する必要があるんだろうか?)と思ったが、皆さん旅のベテラン揃いの人ばかりだったので、食事に注意するのにはそれなりの根拠があることなんだろうとも思った。
キルギス料理
テーブルの上にはパンの他に「
ボルソック」と言う、小さな揚げパンが積まれていた。
それがどんなものなのか、わからないまま試しにひとつ手に取ってかじってみた。
すると中は空っぽで、味は特についていなかった。
「これはどうやって食べるんでしょうね?」と誰にとは言わず、近くにいる人に聞こえるようにつぶやくと、誰かが「ジャムとか入れて食べるんでしょうか?」と言った。
それで試してみたが、、、
どうも今一だった、、、^_^;
その後、「
ショルポ」と言うスープが出て来た。
このショルポは、中央アジアでは一般的に食べられている肉や野菜が煮込んであるスープとのことで、この後の食事の際にも時々出された。
その後には「
プロフ」と言う米料理が出て来た。
プロフと言うので、どんな料理かと思っていたが、プロフ=ピラフ、と言うことで、いわゆるピラフのような米を炒めた料理だった。
このプロフもまた中央アジアの至るところで普通に出て来た料理だった。
日本人とそっくりだ
食事を終えて外に出ると、そこにこの家のスタッフの皆さんが出て来て、バスに乗り込む我々を見送ってくれた。
ひとりはロシア風の顔立ちだったが、お母さん風の女性は、日本人そっくりの容貌だった。
それで、途中バスの中でエルメックさんが言っていたことを思い出した。
「キルギス人は、日本人とキルギス人の祖先は一緒だと思っています。 それは、中央アジアにいた民族のうち、魚が好きだった人達が東に行って海を渡って日本人になり、肉が好きだった人達が西に行ってキルギス人になったと言われているからです。」
それを聞いて、何年か前にトルコを旅した時に、現地のトルコ人ガイドが、「トルコ人と日本人の祖先は同じです。 トルコ人の祖先は元々中央アジアにいて、東に行ったのが日本人で西に行ったのがトルコ人になったと言われています。」と言っていたことを思い出した。
なので、トルコ人は親日的だとも言っていた。
なるほどね、、、^_^;
・・・
ところで、後日、あのエリックさんの家は、ガイドのエルメックさんの親戚の家だった、と言う噂を聞いた。
しかし、その真偽については定かでなかった、、、^_^;
・・・
以下、続く・・・。