ホテルに到着
丘の上に広がる旧市街の散策を終えると、そこからバスでこの日宿泊するホテルに向かった。
この日泊るホテル「ノボテル」はプロヴディフの中心部の北側を流れるマリッツァ川を越えたところに建っていて、バスが出発すると数分でホテルに到着した。
せっかく摘んできたバラの花を何とかしないといけない
午後5時過ぎ、ホテルに着いてチェックインしてから部屋に入ると、早速午前中レジェナ村で摘んで来たバラの花を処理することにした。
処理するというのは・・・。
実は、人生の中で今まで今日のようにバラの花をたくさん摘んだなんて言う経験は一度もなく、花を摘んでいる時から(この花、摘んだ後どうするんだろう~?)と疑問に思っていた。
と言うか、花を買ったりした経験も、法事で買うとか家族に対して贈ったことがあるくらいで他人に贈ったことなどなかったくらい、花を意識した生活はしてこなかった。
そう言えば、、、
転職した際職場で送別会を開いてくれたが、その時に花束をもらったっけ、、、。
それと、次の会社を退職した時も最終日に職場の皆さんが花かごを贈ってくれたが、これは今でもベランダで生き続けているんだよなぁ~~。
それくらい、花には積極的には縁がない人生だったように思うけど、、、。
一応添乗員のTさんからは、「客室のバスタブの中に浮かべて『バラ風呂』にするといい香りがしてアロマ効果もあって楽しめますよ」と言う使い方の説明はあった。
但しその際は、使用後お湯を抜く時にはバラの花弁を綺麗に取り去らないと排水溝に詰まってしまうのでその点だけ注意して下さいとのことだった。
せっかくの、袋一杯のバラの花を一回の入浴で使い切るのももったいないしなぁ~~、、、
それよりも、バラ風呂って言う柄でもないよなぁ~~、、、
と今一使い方には困っていた。
実は、、、
午後からプロヴディフに向かうバスの車内で、斜め前方に座っていたSさんと言う女性が、バラの花が詰まった袋に手を入れてしきりに何かをしていたのには気が付いていた。
それが気にはなっていたが、聞くほどのことでもないかな?と思ってそのままでいた。
そして、一日の予定が全て終了しホテルに到着した後ロービーでチェックインの手続きが終わるのを待っていた時に、そのSさんを含めた何人かの女性が今日摘んで来たバラの花の話をしていた。
その話と言うのは、それこそバラの花の「処理」のことだった。
話を聞いているとさすがは女性の皆さん、そう言うことには詳しいようだった。
それで参考になったのは、、、
◎そのままにしておくと、花は枯れてしまうので、長持ちさせるためには、水分を抜かなくてはならない。
◎そこで、バラの花をばらして花弁一枚一枚にしてしまう。 その際めしべやガクの付いている芯の部分は捨てる。
◎その後は出来るだけ速やかに新聞紙などの上に花弁を広げて、乾燥させる。
概ね、そんなことだった。
この作業を出来るだけ早く済ませないと、水分が残っているとどんどん花弁が傷んで来ると言うことだった。
そのため、Sさんは、バスに乗っている時からバラの花が入っている袋の中に手を入れて、花弁をばらしていたと言うのだ。
そうすれば、部屋に入ってからはすぐに花弁を乾燥させる作業に取り掛かれると言う訳だ。
そんな話を聞いたので、チェックイン後部屋に入ると、新聞紙の持ち合わせはなかったので、トイレのトイレットペーパーを拝借してそれを適当な長さに切ってベッドの上に並べた。
そしてその上にバラの花から一枚一枚花弁をばらして並べた。
これが思った以上に手間が掛かる作業だった。
しかし、この作業をしている間中バラの香りが漂っていて、気分はなかなかよかった。(^.^)
近所のスーパーに買い出しへ
その作業が一段落した後、夕食の時間までまだ一時間以上あったのでもう一度市内散策をしようかと思ったが、ホテルの近くにスーパーがあると聞いていたので、そこに行ってみることにした。
ブルガリアの旅もプロヴディフを出ると明日は首都のソフィアに入り、そこで二泊して帰国となる予定だった。
もう終わりが見えつつある頃だったが、土産らしい土産を買ってなかったし、何よりもブルガリアの蒸留酒「ラキア」を買えていなかった。
イリアナさんの話だと、ソフィアで泊るホテルの近くにもスーパーがあるとのことだったが、そこで万一買えなかったらもうどうにもならないので、一応、この町のスーパーで見てみようと思った。
それで、そのスーパーに向かうと、ホテルからすぐ近くにあった。
そのスーパーにはそこそこアルコール類の品が揃っていたので、今一よくわからなかったが、勘でその中から一本に当たりを付けて「ラキア」を買って来た。
後から聞いた話では、この時間、皆さんそれぞれ過ごしていて、酒屋にワインを買いに行った人もいたり、缶ビールを買って来て公園で何人かで軽いパーティーをした人もいたようだった。
ご一緒したかったなぁ~^_^;
夕食
夕食は午後7時からホテルのレストランで摂った。
レストランに向かうと、同じフロアにある別の部屋では何やらパーティーをやっていた。
(またこの町でも高校の卒業式があったのか?)と思ったが、卒業式のパーティーかその他のパーティーか今一わからなかった。
それにしても、今回はよくパーティーの現場に遭遇するものだ。(^.^)
さて夕食はと言うと、、、
①ギュレック(ピクルスとチーズのフライ)
こう言った料理は、日本ではまずお目にかからない。
ので、こう言う料理が出て来ると嬉しいものだ。
②ビール
カーメニッツァビール
(ップ込みで4レバ(約200円)
③キョフテ
(ブルガリア風ハンバーグ)
④ロールケーキ
食後のラキア
夕食が終わって部屋に戻ると、早速ベッドの上に広げたバラの花弁の様子を確認した。
すると、早くも下に敷いたトイレットペーパーに水分が移りつつあった。
それで、新しいトイレットペーパーを用意してそれを下に敷きなおした。
そんなことをしているうちに、土産で買ったつもりの「ラキア」を飲みたくなって来た。
それで、あれこれと自分に言い訳の言葉を聞かせて、封を開けてしまった。
ラキアはスモモが原料になっているものが多いと聞いていたが、ラベルに書かれていたのはブドウの絵だったので、多分ブドウが原料のラキアだったんだろう。
ほんのりといい香りがして美味しかった。
ラベルには「2009年物、40.06%」と書かれていた。
700ml入りだったので、もちろん、一晩では飲み干せる量ではなく、翌日以降に持ち越した。^_^;
それと、寝る時にはベッドの上に広げたバラの花弁をそっくりそのまま下敷きのトイレットペーパーと共にテーブルの上に移して、一晩かけて乾燥させることにした。
・・・
以下、続く・・・。