午後1時20分過ぎ、旧道を進んで行くと、高札場跡の少し先右手には本陣跡を示す標識があった、、、が、
それが示す通り、本陣跡はそこではなく、200m先のようだった。
そして、多分200mくらい進んだここが本陣跡の場所のようだ。
現在は、埼玉県信用金庫の岩槻支店が建っている。
本陣跡、と言うのは過去の経験からすると、警察署や消防署などの公共施設や、銀行等の金融機関が建っていることが多いが、ここもそのようだ。
その先の交差点を左手に行けば岩槻駅だがそのまま進み、その先で旧道とは一時離れて、宿場の中を散策することにする。
旧道の右手の路地を入ると、向こうに茅葺の屋根が見えて来る。
そこは、埼玉県の文化財に指定されている岩槻藩の「遷喬館」と言う建物で、江戸時代の後期に岩槻藩の藩校だった所だ。
最盛期には梅林を伴った広大な敷地の中に、武芸稽古所や、菅原道真を祀る菅神廟(天神社)、築山・池泉、展望台などが設けられていたが、現存する建物は、その中で遷喬館の学舎として使用されていたもので、十五畳と九畳からなる二間続きの教場だった所だと言う。
建物の内部の見学が出来るようになっていたので中に入ると、ボランティアガイドの人がやって来て、内部の説明をしてくれた。
その時は、他に誰も客がいなかったので、あれこれと詳しくガイドしてくれていたが、、、
その後、ドイツ語を話す男性客とそれに付き添う感じの日本人の男女の計3人の客が入って来ると、、、
その日本人のうちの一人は、ドイツ語を話す男性に付いているガイドのように思えたが、、、
それまで私に付いてあれこれ説明してくれていたボランティアガイドの人は、さくさくっとそちらのガイドに付いてしまったので、、、
その後、ゆっくりと館内の写真を撮ることが出来た。^_^;
20分ほど遷喬館の見学をした後は、その近くにある「鈴木酒造」に向かった。
鈴木酒造は明治四年創業の造り酒屋で、酒蔵資料館があって無料で見学させてくれると言うので立ち寄って見た。
入口に「どうぞご自由にご覧下さい」と書かれてあったので中に入ると、そこは売店になっていて、80歳は越えていると思しき女性がひとりちょこんと座っていた。
その様子は、店番をしていると言った感じだった。
それで、「資料館の見学は出来るんですか?」と聞いてみると、「どうぞ・・・」とだけ言われた。
その女性が座っている場所の右手に「酒蔵資料館」と書かれた案内と矢印が出ていて、階段を上って行くようになっていたので、そこを上がって行った。
矢印に従って行くと、その建物の2階がそっくり資料館になっているようだった。
そこには、日本酒造りに使う様々な道具が展示されていた。
そして、その奥にはモニターが設置されていて、日本酒を造る行程がビデオで紹介されていると言うので、見ることにした。
朝から歩きっ放しだったこともあって、椅子に座って休憩も兼ねて、と言うことでちょうどよかった。^_^;
ビデオは自分で操作するよう簡単な説明が書かれていて、他に誰もいない部屋の中で、自分で操作してビデオを観賞した。
全部見終わったら、20分ほど経過していた。
その後資料館の中を見て、、、
1階の売店に戻ると、店に入った時と同じように、あの女性がひとり、店内にいるだけだった。
「ありがとうございました」とお礼を言ってから、美味しそうな酒があったら買って帰ろうと思って店内を見て回って、、、。
店の奥にあった保冷ケースの中の、4合瓶の純米吟醸酒「大手門」と、300ml入りの生の吟醸酒を買うことにして、カウンターに持って行った。
純米吟醸酒「大手門」は自分で飲むため、300ml入りの生の吟醸酒は父への土産としてだった。
すると、その店番をしているかのような女性は、覚束ない感じで商品の価格が書かれている一覧表を机の下から取り出して、その2本がいくらなのか調べ始めた。
が、それがなかなかわからない様子でもそもそしていたので、保冷ケースまで戻ってそれぞれの値段を確認して、
「こっちは1,239円で、こっちは411円って出てましたよ」と言うと、またまたもそもそしながら「これが1,239円?」とか言って私が言う値段を紙に書きながら机の下から電卓を出した。
そして覚束ない手で2本の商品の金額を電卓に打ち込んで、支払代金を示した。
それで、合計金額が1,650円になるので2,000円を払うと、またまた覚束ない手つきで電卓に金額を打ち込んで計算しているので、大丈夫かな?と心配になってしまった。
恐らくその女性は雰囲気から鈴木酒造の当主の母親なのではないかと思ったが、日中店を開けておいてもほとんど来店客がないので、母親に店番を頼んでいるのではないか?、、、と思えた。
事実、入店してから資料館を見学して再び売店に戻って何か買おうと思って店内を見て回っている間、他の客の姿は一人も診なかった。
まぁねぇ~~、
店のある場所が表通りからかなり中に入っている所にあるし、通りすがりに入ると言う店ではないようだからしょうがないとは思うが、、、。
日本が概ね安全な国で、日本人にはそう悪い人がないからこそこうした店の営業形態が成り立っているんだろう。
海外、と一括りにして言うのは大雑把過ぎるが、概ね海外に行くと、ホントに安心・安全には気を使うし、代金の支払いも気を抜くことは出来ないことが多い。
それを思うと、日本はホントにいい国だと思う。
と同時に、☆丸さんが悪い人でなくよかったよねぇ~~^_^;
と言うことで、4合瓶と300mlの日本酒をリュックに中に入れると、リュックはちょこっと重くなったが、まぁ、これくらいは大勢に影響はないかな?と言うことで、そこから再び旧道まで戻って、岩槻宿の中の散策に向かった。
・・・
以下、続く・・・。