午前9時。
二股道にある一里塚跡を左手に進むと、三ヶ日宿に入る。
その先、三ヶ日郵便局の前には、静岡県内の東海道を歩いた時に頻繁に目にした現代の道標がある。
(まだ、静岡県か・・・)
その先進むと、昨晩泊まった「萬屋旅館」があるではないか!?
(そうか・・・、萬屋旅館は姫街道沿いにあったのか・・・)
と言うことは、歩き方次第では、天竜浜名湖鉄道に乗って三ヶ日駅まで移動しなくても、姫街道を歩く途中でそのまま萬屋旅館に泊まることが出来たのかもしれない。
と言うか、むしろその方が街道歩きとしては自然なことだったのかもしれない。
が、東海道の見付宿の追分を朝スタートすると、余程のことがない限り行程的には三ヶ日宿まで歩くと言うのは厳しいだろう。
と考えると、早朝、安間の追分からスタートするか、浜松宿の東海道との追分からスタートすれば、そのまま歩いて三ヶ日宿まで辿り着けることも出来るのかもしれない。
そんなことを思いつつ先に進むと、その先の交差点の手前右手にほとんど何が書かれているか読めないような看板が掛かっている「石川接骨院」がある。
そこは問屋場跡だったと言う。
そしてその先の交差点を先に進むと、左手に「岡田医院」がある。
そこは「小池屋本陣」があったところだと言う。
その向かいには脇本陣があったと言うことなので、恐らくこの建物が建っているところが脇本陣跡と言うことなのかもしれない。
三ヶ日宿の中心地を抜けてそのままほとんど真っ直ぐに続く道を600mほど進むと、左手に三ヶ日高校がある。
そこを左手の道に分かれて約600m進むと、左手からやって来る国道362号線に合流する。
その先の旧道は国道になっているので、旧道の面影は全く残っていないが、1.1kmほど進んだところで、右手に分け入る道がある。
そこに国道から離れて旧道が残っているところがある。、
この細い石垣の脇の道が姫街道らしい。
こんな道を歩いていると、地元の人からは「怪しい人がいる」と思われていやしないか?と思ってしまう。^_^;
そんな道は、すぐに坂道を下って国道362号線に合流する。
更に600mほど進むと、姫街道は国道362号線から右手に分かれて進む。
すると、緩い坂道を登った先に「本坂一里塚」がある。
国道から分かれたこんな場所にある一里塚跡、、、。
こんな史跡を見る人はほとんどいないのではないだろうか。
いるとすれば、やはり姫街道を歩く人か、一里塚ファンの人くらいだろう。
それにしても、一里塚の名前に「本坂」の名前が付いていると言うことは、ぼちぼち姫街道の三つ目の峠である「本坂峠」が迫りつつあるのではないか。
本坂峠は、前の二つの峠に比べるとかなり厳しそうな峠で、今回の街道歩きのハイライトとでも言うべき難所だ。
と言うことで、気持ちが引き締まる思いがした。
・・・
以下、続く・・・。