その17.ヴァンでの午後
ヴァン城跡
昼食を摂り終えるとバスで約40分移動して、町の外れの小高い丘の上に建ってる「ヴァン城跡」を見学したんだ。
ヴァン城は紀元前825年に、この地で高度な文明を築き上げたウラルトゥ王国のサルドゥール1世によって建てらえたと言うことなんだ。
それで、バスを降りてゆっくりと登城する道を登って行くと、すぐに近所の子供たちなんだろうか、我らの周りに子供が集まってきたんだ。
そして現地の言葉で?何やら話始めたんだけど、時々「マネー」って言ってるのが聞こえてきたんだ。
ガイドさんは、そんな彼らを蛇けんにすることもなく、何か現地の言葉で話をしていたんだ。
その後途中で休憩も兼ねてか広い場所で立ち止まってガイドさんの説明を聞いて、その後も各自のペースで登って行って、城の上に着いた時には、登り始めてから35分ほど経っていたんだ。
城の上に到着して広い場所で一息ついていると、周りには下から付いてきた子供たちがいたんだ。
(へぇ~、、、マネーが欲しくて観光客が来ると一緒にその都度こんなところまで登ってくるんだぁ~・・・(@_@;)。)
正直、驚いちゃったね。
城跡の上で多少のフリータイムがあった後はバスまで戻って、そこからホテルまではすぐだったんだ。
それで、この日はヴァンのメリットホテルに連泊だったんで、スケジュールとしても余裕があったんだよね。
ってことで、ホテルには午後4時前には戻ったんだ。
キリムの工場見学へ
その後夕食の午後7時までの3時間は各自フリーに過ごすと言うことになってたんだけど、一応、ヴァンと言う町に来ていると言うことで・・・。
実は、このヴァンの町はイランやイラク、アルメニアと国境が近いと言うことで、クルド人が多く住んでいるらしいんだ。
それで、トルコと言えばトルコ絨毯やキリムなんだけど、それもこのヴァンの町ではクルド人が織る独特の絨毯やキリムがあると言うことで、「
希望者だけ」と言うことで、ホテルに戻った後、ガイドさんがキリムの工場に案内してくれると言うことになっていたんだ。
「工場見学」とは言っても、皆さんご存じだと思うけど、早い話が絨毯やキリムの販売が目的?、、、とは思っていたんだけど、せっかくここまで来たんだし、時間的には余裕があったから、まぁ~これも経験?と思って参加することにしたんだ。
5年前にトルコのツアーに参加した時も同じようなトルコ絨毯の工場の見学をしたことがあったんで、凡そのことは想像ついていたんだけどね。
ところで「キリム」とは一体何?、、、って、織物好きの人や西アジアを旅した人なら聞いたことはあると思うんだけ、一応よそ様のサイトに簡単に説明が載っていたんで、興味のある方は見てみてね。・・・→
キリム
恐れていた通り、閉じ込められ?
さて、このキリム工場の見学に参加したのは、25人のツアー客の中でおいらを含めて7人だったんだ。
25人の中でも若い方から数えて最初の3人(20~30代)の女性と、何にでも積極的に取り組んでいるN夫妻の奥さん、それと英語が堪能な女性Hさん、それと男性はおいらの他にはいつもビデオを撮影していた70歳くらいのMさんだったんだ。
要は、今回のツアー客の人たちは、ほとんど以前にトルコツアーに参加していたようで、絨毯工場の見学も既に経験しているってことのようだったんだよね。
で、中には、数十万円もかけて絨毯を買ったと言う人もいて、その時の経験から「工場見学はもう・・・」と言う人も多かったみたいなんだ。
キリム工場に着くと英語を話せると言う責任者が出てきて、英語で説明が始まったんだ。 (ガイドさんがそれを日本語に通訳してくれたんだ)
そして、建物の外で実際に手工業的な機械で織っている女性達の作業風景を見学した後は、実際の絨毯やキリムの製品を見ると言うことで、予想した通り製品を見せられる一室に通されたんだ。
その部屋に入ると、中には数名の係の人が待機していて、我ら全員が部屋に入ると、その部屋の入り口が閉ざされたんだ。
(お、来た来た! 前にトルコ絨毯の工場見学をした時もそうだった・・・)
入口の戸を閉められると、何だか閉じ込められたような気持ちになるんだよね。
で、ヴァンの町の絨毯やキリムの特徴の説明を聞きながら、「飲み物を用意します。 でも、これを飲んだからと言って買わなければならないと言うものではありません。 トルコの習慣で、店はチャイなどを出すのが普通なのです」とか言って、飲み物を出してくれたんだ。
おいらはチャイをもらって、それを飲みながら説明を聞いていたんだけど、例によって何人かいた係りに人が、次から次へと床の上に、絨毯やキリムを広げ始めたんだ。
そんなことがしばし続いていると、N夫妻の奥さんだったか、「私たちそんなに時間がないんで、あれこれ説明を聞いたり何種類も品物を見せてもらってもしょうがないんで、取り敢えず一番高い品を見せてもらえませんか?」って言ったんだ。
(お~! 何と言う大胆な発言、、、)と思っていると、それを聞いて、「そう言うことなら・・・」と、係の人に持って来させて目の前に広げたのは玄関マットより一回りくらい大きい程度の絨毯だったんだ。
で「これはいくらくらいだかわかりますか?」って質問になったんだけど、さぁ~~って、、、?
我々の中からは「50万円?」とか「80万円くらい?」てな応えが出たんだけど、何しろ大きさが大きさだからね・・・。
で、その責任者のような人が言った金額が、何と!!
「2万ドルです」・・・。
うっひょ!(*_*)
一同、その金額を聞いて、引いちゃったんだ(*_*)
その後、いろいろ品物を見せてもらったけど、結局誰も何も買わないまま、ガイドさんが「ぼちぼち帰りの時間ですけどよろしいでしょうか?」と言っんで、正直おいらは(助かったぁ~)って思ったんだ ^_^;