その26.マチカの朝
6時40分に電話が掛かってくる
朝5時過ぎに目が覚めたのでトイレに行くと、相変わらずの状態だったんだ。 昨晩ちょっと安心して食べたのがよくなったのか・・・。
実はこの日は出発が9時半と言う余裕の時間だったんだ。 それで添乗員さんからのモーニングコールはないと言うことだったんでまた寝込んでしまったんだ。
ところが、何と、内線電話の音で目が覚めると、時間は6時40分。
電話に出てみると電話を掛けてきたのはOさんだった。 Oさんの腹の状態も相変わらずと言うことらしく、朝食もそんなに期待できずってことで、朝食の前にホテルの周辺の散策に出かけることになったんだ。
*→ホテルの部屋からマチカの町を臨む
朝の町の散策
外に出ると早朝の町にはまだほとんど人の姿がなかったんだ。
ホテル周辺のそんなに広くはない町をプラプラと歩いていると、ホテルの前を流れている川の向こうの人通りの少ない自動車専用のような道を向こうからピンク色のベールを被った若い女性が歩いて来たんだ。 それでOさんがその女性に声を掛けたんだ。
通学途中か出勤途中だと思われたその女性に一緒に写真を撮らせて欲しいと頼むと、ちょっと戸惑った感じだったんだけど撮らせてもらったんだ。
その後、英語とジェスチャー混じりで「学生さんですか?」とか「これから仕事に行くんですか?」てなことを聞いてみたんだけど、さっぱり通じない。
そうこうしているうちに彼女が時計を見て先を急ぎたいと言うような感じだったんで、お礼を言ってその彼女と別れたんだ。
そしてその彼女は、町の中心街の方にゆっくりと歩いて行ったんだよね。
そんなこんなで約50分くらい町を散策した後ホテルに戻ってレストランで朝食を摂ることにしたんだ。
なんと! あの人が!?
レストランでは既に皆さん食事中で、昨晩Dさんが一人で座っていたレストラン中央の丸テーブルしか空いてなかったんで、そこに席を確保したんだ。
そして腹の調子と相談して、この日の朝食はヨーグルトとチャイとスイカだけにしようと思ってそれらを取りに行ったんだ。
その間、Oさんはペットボトルにお湯をもらうと言ってレストランの厨房の方に行っていたんだ。
そして、給茶機のところでチャイを注いでいると、背後から何とも言えないOさんの感嘆系の大きな声が聞こえてきたんだ。
何事が起ったのかと思って厨房の方へ行ってみると、厨房の入口近くにいるOさんの前に、先ほど無理やり写真を撮らせてもらった若い女性がホテルのスタッフの制服を着て立っていたんだ。
彼女、ニコニコしていてね(^.^)
Oさんもびっくりして、ちょっとはしゃいでいた感じだったんだ。
いやぁ~~、、、こんなことってあるんだねぇ~(^.^)
イスラエル人と相席
そんなことがあって、気を取り直して席に着いて食事を始めると・・・。
座っていたテーブルは10人くらいが座れるテーブルだったんだけど、まだおいらとOさんの二人しか座っていなかったんだ。
そんな時に、レストランに白人系の年配のツアー客がぞろぞろと入って来たんだ。
そして席を探している彼らの一人の男性が「ここに相席していいですか?」って英語で話し掛けてきたんだ。
「OK、プリーズ」てな返事しかできなかったんだけど、そう言うと周りにいた仲間の人達に声を掛けて、あっと言うまにそのテーブルは満席になったんだ。
声を掛けて来た男性はほぼ向いの席に座った後、「日本人ですか?」と聞いてきたんだ。「そうです」と答えると、彼らはイスラエルからやってきたツアー客で30人くらいの団体だと言うことだったんだ。
そして、彼はそのツアーの責任者をしていると言うことで、Oさんの右隣りに座った50~60歳くらいの女性が彼の奥さんと言うことだったんだ。
そして、その女性がOさんと何やら会話を始めたんだ。
彼女は現在日本語や日本について勉強しているところで、いずれ日本に来たいと言っていたようなんだ。
そして、桜を見るにはいつの季節がいいのか?とか聞いてきたんだ。
む~~、、、
日本は東西南北と長いので、場所によっては見頃が違って来るんで何と答えていいもんか、、、
で、結局は「4月の始め頃がよろしいのは」くらいの返事をしていたんだ。
その後先に食事を終えた我らは彼らにお別れの挨拶をして、レストランを後にしたんだ。