第六日目 3月13日(木):その3
シリアへ向かう:その3
国境越え
ジェラシュでのフリータイムを終えようとしていた時、何とか集合時間前に間に合ったと言うのに、他の人がほとんど既にそこで待っていたと言うこともあってか、何とも遅刻をしたような雰囲気を感じる中で、更に後からやって来たSさん父娘とも合流して、さて、それからバスに乗って昼食を摂る
「Green Valley」と言うレストランまで移動した。
(思わぬ「遭遇」)
バスで10分ほど移動して着いたそのレストランには、我らの他にはほとんど客はいなかった。
そして、広いレストランのほぼ中央のテーブルに着いて食事が出て来るのを待っていると、入口から
団体客が入って来たのが見えた。
見た感じ、どうも
アジア人のツアーらしい。
と思っていると、我らのツアーの添乗員さんがその団体の方に手を振って近づいて行った。
そして、その中の一人の人と話を始めたのだ。
(一体、何なんだ?)
と思っていると、そこから戻って来た添乗員さんが事情を話してくれた。
それによると、今入って来た団体は、我らが参加しているツアーを主催している旅行社が催行していたツアーと言うことで、そのツアーの添乗員さんとは
「同僚の中」と言うことで挨拶をして来たと言うことだった。
しかも、我らのツアーは3月8日発でヨルダンに入ってシリアへ向かうと言うツアーだが、そのツアーは、3月6日発でシリアから入ってヨルダンに向かうツアーと言うことだった。
即ち、我らとは逆のルートでシリアからヨルダンに南下して来ているツアーの人達だったのだ。
彼らの話を聞くと、ツアーでの行程はほとんど終わり、この後はいよいよ「死海」に入ってから「ぺトラ」へ向かうと言うことだった。
我らのツアーの中には、その3月6日のツアーに申し込んで、定員オーバーで断られた人もいて、
場合によっては「あちらのツアーにいたはず」と言う人もいた。
それを思うと、何とも感慨深い遭遇だったと言えるかもしれない。
それで、お互いにこれから向かう、我らにとっては「シリア」、彼らにとっては「ヨルダン」の情報の交換を行った。
「ペトラ遺跡は、よかったですよぉ~!」とか、「死海では浮いて来ましたよ」などと、彼らが未体験の話をここぞとばかり、話をしていた。
いやしかし、、、
何とも奇偶と言うか、驚いた「遭遇」だった。
と言うのも、今回のツアーに来てからは、ホテルは別にして観光地やレストランで他の日本のツアー客と遭遇することがほとんどなかったからである。
そんな中、漸く遭遇した団体が、まさか同じ会社の団体だったなんてことは、これは奇偶としかいいようのないことなのかもしれない。
(昼食で、JDを使い切る)
ところで、このレストランでドリンクを注文する際に、
手持ちのヨルダン・ディナールを確認してみると、
2.5JDのマンゴージュースしか注文できなかった。
ビールが飲みたかったが残念! しかし、なかなか美味しいマンゴージュースだった。
と言うことで、ここでほとんどヨルダン・ディナールを使い切ることができた。
後はシリアに入るだけだ・・・。
(国境越え)
そのレストランで約1時間の食事を摂った後は、いよいよ、シリアとの国境へとなる。
午後1時10分にレストランを出発をした後は、シリアとの国境を目指して約30kmほど北上すると
「ラムサ」と言う町に入った。
そこは、
シリアとの国境を越える町である。
そして、午後1時55分に国境に到着した。 しかし、その後すぐには国境を越えることができなかった。 手続きに少々時間が掛るようである。
と思っていると、バスはその場に停まって運転手さんやガイドさんはバスから降りて行ってしまった。
さて、、、と思っていると、停まったバスのすぐ近くに、ドューティーフリーの店があった。
そこで、ツアー客のうちの何人かがバスを降りてその店に入って行った。
しかし、
どうも昼休み中?と言うことで、モノを売っていなかったと言う。(但しタバコだけは売っていたようで、他の客が何人かその店に入ったかと思うとタバコの束を抱えて何人も店を出て行く光景が見えた)
それでその店に入って行ったツアー客の人はすぐに何も手にしないでバスに戻って来た。
(ヨルダンの出国審査)
その後バスの中で待つことしばし、午後2時15分に、
ヨルダンの係官がバスに乗り込んできた。
約10分、パスポートのチェックを終えて無事出国審査は終了し、ヨルダンを出国することになった。
そして向かったのがすぐ向こうにある
シリアの入国審査所だった。
その間の道には、英語で、
「バイバイ ヨルダン」と言う看板が掛っていて、そのすぐ後ろには
「ウエルカム シリアレパブリック」と書かれた看板が掛っていた。
(シリアへの入国審査)
午後2時30分にシリア入国審査所に到着した。
そして、添乗員さんが我ら一同のパスポートを集めてバスを降りて行った。
そして待つこと約10分、思ったよりもかなり早く添乗員さんが戻って来た。
それで添乗員さんが言うことには、
今日の審査は思った以上に早く済んだと言う。 ここの審査所では場合によっては1時間半から2時間くらい掛ることもあると言う。
いやはや、今日は運が良かったのか?(^.^)
と言うことで無事、その場をやり過ごすとバスはその先で停まって、外で待っていた
あれがシリアのガイドさん?かと思う、現地ガイドの
口鬚をはやした愛想のない男性がバスに乗り込んできた。
早速添乗員さんから紹介があったその男性は、シリアでのガイドをしてくれる
「ワリット」さんだった。
そのワリットさんも英語でしかガイドができないと言うことで、その後のシリア国内での案内はヨルダンと同じく、添乗員さんが通訳をして行うと言うことになった。
さて、その後はシリアへの入国審査を終えた運転手さんが戻って来てバスは前に動いた。
が、その後再びすぐにバスは停まり、シリアの係官が乗り込んできた。
そして、一人一人のパスポートを見ながら名前を呼び、本人の顔をパスポートの写真と照合しながらチェックをしていた。
シリア人が読むパスポートの日本人名が面白かった(^.^)
それが終わって係官がバスを降りると30~40mほどバスは動いて停まった。
今度はバスのチェックを行うと言う。 そしてその後再び係官がバスに乗り込んできた。
いやはや、、、これだけ再三チェックを受けると、緊張感も走る。
それだけ、シリアと言う国は、「危ない」と言うことなんだろうか???