第三日目 9月17日:その3
移動、そして昼食
モスクでトイレ休憩
ハマダンを出発した後暫く走って、11時50分の頃、「シリーンス」と言う小さな町に入ったところでバスは止まった。
ハマダンを出てから1時間20分が過ぎていた頃で、トイレ休憩のためだった。
とは言っても、そこでトイレ休憩する予定で止まったと言う感じではなかった。
と言うのは、止まったバスからセイフィさんが降りてトイレを探しに行ったからだ。
少ししてセイフィさんが戻ってくると、「ここでトイレが借りられます」と言うことで、目の前の建物のトイレを借りることになった。
セイフィさんに言われた建物の方に歩いて行くと、その建物の傍に立っていた男性が「サヨオナラ」と声を掛けて来た。
(ほぉ~~、このような町でも日本語を知ってる人がいるんだぁ)と、ちょっと感心しながら入口の門から中に入るとなかなかトイレの位置がわからなかったようで、皆さん右往左往していた。
すると、目の前の建物の壁にペンキで大きな文字を描いている青年が、そんな我らの様子が気になるのか手を止めて時々こちらを振り返って見ていた。
彼は、我らに何か話しかけたい様子に見えたが、どうしようか迷っているように見えた。
そうこうしているうちに、その建物の奥にトイレがあることがわかって、皆さんトイレに向かって行った。
皆さんがトイレから出て来た頃、入口のところで先ほど我々に声を掛けて来た男性がこちらに近づいて来た。
見た感じちょっと怖そうな雰囲気のその男性、「お前たちは何なんだ!?」とでも言いに来たのか?、何か苦情でも言いに来たのか、とその男性の雰囲気から思ってしまったが、さにあらず。
そんな時セイフィさんがやって来て、その男性と何やら話を始めた。
それによると、その建物はちょっと見そうは見えなかったがモスクだと言うことで、その男性はそのモスクの壁にペンキを塗り直す仕事の責任者とのことだった。
その男性はニコニコしながら「並んでくれ」とでも言うような仕草で我らを並ばせてその様子を携帯電話で撮影し始めた。
日本人が珍しいんだろうか?(^.^)
それにしても、イランの人は写真を撮るのが好きなようだ・・・^_^;
イランのガソリン事情(セイフィさんから聞いた話)
産油国のイランでは自動車やオートバイを利用する人には3か月に一回、120リットルまで安い価格でガソリンを入れることができるカードが支給されると言う。
そのカードを利用するのとしないとでは4~5倍も価格が違うらしい。
そんなセイフィさんが数年前に家族でトルコに車で旅行をしたことがあったが、ガソリン代が高いのにびっくりしたと言う。
何しろ、トルコのガソリン代はイランのガソリン代の29倍もしていて、2~3週間のトルコ滞在中に使ったガソリン代はこれまでの人生でイランで支払ったガソリン代よりも高かったと言うことだった。
それほどイランのガソリン代は安い、と言うことなんだろう。
ガソリンスタンドで給油
トイレ休憩を終えてシリーンスの町を出発すると、その先ですぐにバスは給油のためにガソリンスタンドに立ち寄った。
そのガソリンスタンドには車が殺到していてすごく混んでいた。
そのためすぐには給油できず、給油を終えるまで30分ほど掛ってしまった。
そう言えば、イランではガソリンスタンドが不足しているのか、または安くガソリンを入れられるスタンドが限られているのか、スタンドの前に長く車が並んでいる光景をその後何度もみた。
ケイダルの町で昼食
午後0時40分過ぎにガソリンスタンドを出発すると、その後は時々小さな村を通過し、また時々(こんなところに?)と思うような緑の畑を見ながら、ほとんどは何もない荒野の間の道を走って行った。
午後2時近くになってケイダル(Qeydar)と言う町に入ったところで、昼食を摂るためにバスは止まった。
当初は午後1時過ぎに昼食を摂る予定だったが、ガソリンスタンドで予想外に時間がかかってしまったため、昼食もまた予定外のレストランと言うことになったようだ。
今回のツアーでは、ラマザンの期間中と言う事情が原因しているのかどうか、食事を摂るレストランは「予約」はしていないようだった。
普通このようなツアーでは人数的なこともあるので予約しているケースが多いようだが、今回はバスで移動中にレストランが見つかるとセイフィさんが降りて行って様子を見て来て「ここで食事にしましょう」と言う感じだった。
恒例の「自己紹介」
このレストランでは、食事が出てくるまでの間にこの会社のツアーでは恒例の「自己紹介」が行われた。
往復の時間も含めて15日間も一緒に旅をする皆さんなので、こうした自己紹介は皆さんのことを知る上では大変ありがたいものだ。
ところが、高怜の人が多い今回のツアーの皆さんと言うこともあってか、話をする声が今一小さくて聞き取りにくい上、近くのテーブルで携帯電話で話をする現地の人がいて、その声がでかのなんのって、、、(*_*)
それで皆さんの自己紹介をする声もほとんど聞き取れなかった。
いやぁ~~、参ったなぁ~、、、と思ってそのでかい声の主をよくよく見ると、そのイラン人は、我らのバスの運転手のハタミさんだった。 いやはや、なおさら参ってしまった、、、^_^;
ただ、そんな中で添乗員のYさんの声ははっきり聞こえて来て、「入社4年目です」と言うことを聞いて、その時は「思ったより若いんだなぁ~~」と思ったが、後で聞けば中途入社と言うことだった。。。やっぱりね、、、^_^;
(しかし、彼女は一体いくつくらいなんだろう?)、、、これは、最後まで謎だった。
。。^_^;
このレストランでのメニューは、またまた「大麦スープ」に始まり、ヨーグルト、そしてまたまたキューリとトマト、ニンジンを主にした野菜サラダにメインはミンチケバブだった。
そして食後にはブドウとスイカが出た。
ブドウは日本で食べるような大粒のものではなく、デラウェアより少し大きいくらいの粒で、マスカットのような色をしていたが、皮がついたまま食べられた。
それが、日本では食べたことがないような味で、美味しかった!(^.^)
食事を終えて外に出ると、小雨が降っていた。
このような環境の土地で雨に遭うとは、もしかして運がいいのかもしれない。